赤ちゃんが「自分でやりたい」とイライラする時|手先の器用さを育てる肩甲骨と体幹の土台
「スプーンを自分で持ちたがるけれど、うまく口に運べなくて泣き出す…」
「おもちゃを穴に入れたいのに、思うように指先が動かせずイライラしている」
赤ちゃんの「自分でやりたい!」という意欲があふれ出す時期は、成長が頼もしい反面、うまくできずにかんしゃくを起こす姿を見て「うちの子、ちょっと手先が不器用なのかな?」「もっと手先の器用さを育てる練習をさせた方がいいのかな?」と、焦ってしまいますよね。
こんにちは、札幌ベビーオステオパシーの山本卓弥です。
札幌で理学療法士として病院での経験を含め14年間臨床に摂りくみ、3,600回以上の赤ちゃんの施術に関わってきました。
今回は、指先の器用さを引き出すために大切な、「肩甲骨」や「体幹」という体の土台についてお話しします。

育児の盲点|手先が不器用?赤ちゃんが思うように手を動かせない時に考えられること
スプーンの練習や、おもちゃを掴むのが苦手そうな様子を見ると、つい「手先や指先を動かすトレーニング」をさせてしまいがちですよね。
でも、理学療法士の視点からお伝えしたいのは、指先をミリ単位で自由にコントロールするためのカギは、手先ではなく「肩(肩甲骨)」や「体幹(お腹・背中)」という土台にあるということです。
少し想像してみてください。
工事現場のクレーン車が、先端のハサミ(手先)で小さなものをそっと器用に掴むためには、その根っこである車体(土台)が地面にどっしりと安定している必要がありますよね。
もし車体がグラグラ揺れていたら、先端を細かく動かすのは不可能です。
赤ちゃんもこれと似たような状態になっていることがあります。
もし、出産時のプレッシャーや日々の姿勢の偏りなどによって、赤ちゃんの肩甲骨周りや背中に強いこわばりがあると、腕の動きに制限がかかってしまう可能性があるのです。
土台が固まって自由を失っているため、どんなに本人ががんばっても、指先にまで繊細な力を伝えることができなくなってしまうのです。
若木が、太くたくましい幹が安定しているからこそ、細い枝先を風に合わせてしなやかにコントロールできるのと同じ。
赤ちゃんの指先の器用さも、まずは幹である体幹としなやかな肩まわりがあってこそ育まれます。
「練習」を増やすより、まずは指先まで指令が届く「動ける体」を整えるサポートを
「もっとスプーンを持たせて慣れさせなきゃ!」と、上手くできない練習を無理に繰り返して、お互いにヘトヘトになる必要はまったくありません。
大切なのは、
👉 手先へと繋がるクレーン車の土台(肩甲骨や体幹)の緊張を解きほぐすサポートをしてあげること です。
当院ではオステオパシーという手法を用いて、水に触れるようなごく優しいタッチで、赤ちゃんの肩甲骨のまわりや背骨、体幹の深い緊張をやさしく整えていきます。
体の中心部の締め付けが外れて、腕や肩がのびのびと動かせるようになってくると、
👉 腕全体の動きに心地よい「遊び」が生まれ、体から指先への伝達がスムーズになるきっかけになることもあります。
(※変化の感じ方には個人差があります)
無理に指先を使わせる前に、まずは赤ちゃん自身が「思った通りに手が前に出るな、動かせるな」と感じられる体を用意してあげることが何より大切なのです。
「できた!」の成功体験が、心と体の自信を育む土台になる
赤ちゃんのうちに体の中のブレーキを外して、思い通りに動かせるしなやかな体を整えてあげることは、心の発達にとっても非常に大きな価値を持ちます。
「自分でやりたい!」と思った時に、自分の体を使って「できた!」という小さな成功体験を積み重ねていけることは、この子がこれから大きくなって、新しいことに挑戦し、自分を信じて進んでいくための「一生モノの自己肯定感の土台(心のお守り)」になるからです。
わが子の「やってみたい!」という輝く瞳を、練習の強制ではなく、まずはしなやかな体という土台から支えてあげませんか?
「なんだか手先が不器用でイライラしがちだな」と感じたら、ひとりで悩まずに、まずは一度お気軽にご相談くださいね。
